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刑事事件専門 弁護士中澤剛のblog

2014年1月23日

他人のクレジットカードで、Amazonから書籍を購入した場合の罪・・・逮捕に強い東京の刑事事件専門弁護士中澤剛のブログ

author:弁護士 中澤 剛

他人名義のクレジットカードで、Amazonから書籍を購入した場合、いかなる罪になるでしょうか。

まず考えられるのは、詐欺罪(刑法246条1項)です。
同罪が成立するためには、欺く行為があり、人の錯誤があり、処分行為があり、財物の交付がなされる必要があります。
この点、Amazonなどでは、コンピューターが自動的に書籍の発送まで事務処理をしているようですので、人の錯誤がなく、錯誤に基づく処分行為も認められない(ひいては、錯誤に基づく処分行為に向けられた欺罔行為もない)ことになります。
したがって、詐欺罪(刑法246条1項)の成立は困難です。

この点で興味深い構成をしているのが、東大の佐伯教授および橋爪教授の見解です。
佐伯教授および橋爪教授によれば、この場合、窃盗罪(刑法235条)が成立するというのです(法学教室第391号90頁)。
その理論構成は、Amazonの職員ないし履行補助者を利用した、窃盗罪の間接正犯である、というものです。
Amazonとの契約が成立した時点で、契約は守られなければならないという拘束力により、書籍の発送等に従事する人をいわば道具のごとく操って、財物を窃取したのだ、というのです。
窃盗罪による構成は、佐伯教授が認められるとおり「いささか不自然な感は否めない」ものですが、財物を違法に取得した点を反映できるという点で優れており、私はこの見解が妥当であると考えます。

他方で、電子計算機利用詐欺罪(刑法246条の2)の成立も考えられますが、同罪の客体は「財産上不法の利益」のみであり、同罪が成立するという構成をとった場合には、違法に財物を取得したという実体を反映できません。違法にAmazonから書籍その他の財物を取得したこと、それこそが問題なのだろう!と言いたくなります。

同様の事案が生じた場合、判例がどのようなものとなるのか、興味深いところです。

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カテゴリー:刑事事件 comments(0) 7:26 AM 

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