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刑事事件専門 弁護士中澤剛のblog

2014年2月24日

刑事事件と生活保護(特に賃借していた住居について)・・・逮捕に強い東京の刑事事件専門弁護士中澤剛

author:弁護士 中澤 剛

生活保護を受けている方が,逮捕勾留された場合,生活保護は一時的に停止となります。

その後,その方が起訴されると,生活保護は廃止(打ち切り)となります。

その場合,その方が借りていたアパートなどには,その方の荷物などが残されたままとなります。

以前このブログでも書きましたが,民事の法律関係と刑事の法律関係は全く別物です。

刑事事件が起きても,民事の法律関係,例えば,アパートを借りているという法律関係は継続されます。

ただし,賃貸借契約の中に,「借主が有罪判決を受けたときは,賃貸借契約は終了する」というような規定があったとすると,その合意に従い,賃貸借契約は終了します。

賃貸借契約が終了するとしても,無理やり借主の荷物を大家さんが追い出せるかというと,そういうわけには行きません。
法律上権利があるとしても,相手の同意がないときに,その権利を現実に強制的に実現するには,国家の手を借りなければなりません。自分で勝手にやることは禁止されています。このことを,「自力救済の禁止」といいます。(福沢諭吉も,「学問のすすめ」か「文明論の概略」のどちらか失念しましたが,その中で,自力救済の禁止が尊ばれている国こそ文明国であると述べて,「忠臣蔵」の赤穂浪士の討ち入りという主君の仇討行為は,自力救済そのものであって全く賞賛すべき行為ではないと断罪していました。)

従って,大家さんとしては,この借主が借りた部屋に残して行った物を無理やり処分して,新しい借主を探すということができない訳です。
自力救済が禁止されているので,裁判で国家の力を借りることもできますが,非常に時間とお金がかかる。
そのため,大家さんとしても困ったという状況になっておりました。

このような状況で,私は,昨日は,その方の同意を得て,その方のいたアパートの中に入り,まるで引越屋さんのように,その方の必要物を段ボール数箱にまとめて,その方がいる刑務所に宅急便で郵送しました。
それ以外の残置物は,その方の所有権放棄書をもらったので,大家さんに処分してもらうことにしました。
処分費用は申し訳ないけれど,大家さんに負担頂く形です。

以上の私の仕事は,弁護士の仕事というよりは,もはや何屋だかわからない仕事です。
国選弁護人として関わった仕事であり,弁護士としてやる義務の全くない仕事です。

ですが,被疑者,被告人には,全く身寄りもなく,味方が誰もいないという方が多々いらっしゃいます。
ご家族にも見放されているような方もいます。そのご家族も,断腸の思いでしょうが,疲労困憊してしまっていて,心が悲鳴を上げている状況です。
今回の方も,そういう方でした。
刑事弁護人は,そういう誰も味方がいない方の,最後の味方です。
引越屋の真似事をするために弁護士になったわけではありませんが,義務でないことを私がやることで,多少なりとも,その方の気持ちに何か届いてくれればいいなと思っています。

ともかく,以上は私の本業ではありません。いわばボランティアです。

私としては,こういったことで本業がおろそかになっては本末転倒ですので、刑事の実体法(刑法など),および刑事裁判について,今後も研究,研鑽を積むことこそ必須であると考え,努力していくつもりです。

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カテゴリー:刑事事件 comments(0) 3:29 PM 

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