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刑事事件専門 弁護士中澤剛のblog

2014年1月19日

法廷通訳・・・季刊刑事弁護76号から ・・・逮捕に強い東京の刑事事件専門弁護士中澤剛のブログ

author:弁護士 中澤 剛

外国人の刑事事件で、大きな問題となるのは、言語の壁です。
法廷は日本語で行われるため、外国人には、理解できません。そのため、法廷では通訳がつきます。

この通訳に関して、日本の制度の問題点を指摘した論文が季刊刑事弁護76号に掲載されています。
武田珂代子立教大学教授の「法廷通訳の公的認定制度と倫理規定の整備に向けて」という論文です。

アメリカの制度との対比で、日本の通訳制度の3つの問題点を指摘していますが(詳細は同論文参照)、私にとって印象的なのは、通訳人の位置という問題点と、不完全な訳という問題点です。

日本では、通訳人は、裁判官の目の前、裁判所書記官と同じ列に通訳人が座っています。
弁護士や被告人から見たら、通訳人は、完全に「裁判所の人間」に見えます。

ところが、アメリカでは、通常、被告人(や証人)の隣で通訳が行われるといいます。
このアメリカの方法の方が、よっぽどまっとうですね。
法廷通訳は、後述するとおり、被告人のための手続保障のための制度です。
そうであれば、被告人の隣で通訳するのが当然ですね。

また、日本では、裁判官が、「異議などは訳す必要がない」と通訳人に言うことがあります。この問題点も重大です。
それでは、結局、被告人に、十分に手続きを理解させることのないまま、手続きが進行していってしまうからです。

民事訴訟法では、既判力の正当化根拠は手続保障が充足した以上は自己責任を問えることです。
同様に、刑事訴訟法において、有罪判決を下すことの正当化根拠は、被告人が検察官の言い分に対して十分に自分の反論を尽くしたこと、ないし尽くす機会が与えられていたことが前提としてあります。十分にその機会が与えられないで、有罪判決を下すことは、有罪判決の正当化根拠そのものを揺らがしかねません。「ちゃんとした通訳がされていれば、かくかくしかじかという言い分を言えたのだ、それを言うチャンスをもらえなかったのだから、判決は不当だ」という言い分は、至極まっとうなものでしょう。

課題は多いですが、現状に甘んじることなく、改善していかなければならないと一法曹として強く思います。

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カテゴリー:刑事事件 comments(0) 11:40 PM 

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