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刑事事件専門 弁護士中澤剛のblog

2014年9月9日

逮捕に強い東京の刑事事件専門弁護士・・・刑法上の因果関係その2

author:弁護士 中澤 剛

前回、いわゆる相当因果関係説に関するマニアックな話を書きました。

判例は、いわゆる相当因果関係説はとっていないと考えられています。
相当因果関係説であれば行うはずの行為時点の事前判断によって判断基底を確定するうような作業をしませんし、結果への寄与度を考慮したりしているからです。

この点についての、井田先生の分析は秀逸です。
相当因果関係説は、行為時における認識・予見可能性を問題にしています。
その根拠は、井田先生のいうところの規範論的一般予防、簡単にいうと一般予防です。

他方で、判例を分析するのは、非常に難しいのですが、要するに応報刑理論が根底にあるというのが井田先生の分析です。

刑法の存在理由として、一般予防と応報刑があります。
一般予防を重視すれば相当因果関係説に傾き、応報刑を重視すれば判例に傾く、というのが井田先生の分析なのです。

前回ご紹介した、「講義刑法学・総論」の134頁には、以下の記載があります。
「判例の基礎にあるものは、応報刑論の立場であるといえよう。応報刑論によれば、行為が結果発生に事実的に寄与していれば、結果発生に対応した重い評価を受けるべきだということになる。そこから導かれる実質的基準は、応報的処罰を正当化する程度に行為が結果発生に事実的に寄与しているかどうかというものとなろう。これに対し、相当因果関係説は、より重い違法評価が一般予防の見地から意味をもちうる場合に限って法的因果関係が肯定されると考える」

この4行にもっと昔に出会っていれば判例の理解がもっと容易だったのに、と思わされる、素晴らしい分析だと思います!


カテゴリー:刑事事件 comments(0) 8:01 PM 

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