最近、古い季刊刑事弁護を読んでいます。
現在読んでいるのは、1997年夏号。通算第10号です。
敵方の証人の主尋問の際のメモの取り方について、参考になる場所がありました。
引用します。同書47頁。森下弘弁護士の論文「尋問技術のマニュアル化とその留意点」からです。
「相手方の主尋問は、聞くだけではなく、反対尋問の素材を見出すべく詳細なメモを取る必要がある。
論者(注:森下弁護士を指す)は、メモのほぼ中央部分に縦線を引き、左欄に主尋問の内容を、右欄にコメントを記入する。
常用語を記号化すれば、メモは容易になる。
論者は、三色ボールペンを使用し、主尋問の内容は黒で、固めるところは青で、潰すところは赤で、その要領や証言の評価をメモしている」
とのことです。
非常に実戦的ですね!
個人的には、私は、尋問中はパソコンでメモを取っています。
パソコンは、筆記よりもスピーディにメモが取れるという利点があります。
しかし、パソコン上で、短時間で色分けをしたりという時間はとてもありません。
そういう意味では、上記のやり方の方が使いやすいともいえます。
敵性証人に対する尋問中のメモの取り方は、試行錯誤の段階です。
こういうことはあまり弁護士同士で情報交換をしないのですが、いろいろと他の弁護士にも聞いてみようと思います!